ビジネスの
急成長
全社的に取り組める
自動化プラットフォーム
マニュアル業務
の効率化が急務
話題の暗号資産の取引サービス「Coincheck」を運営しています。同社の河石氏は、システム運用管理部にて「ゼロトラスト」の思想で全社的なアーキテクチャを視野に入れた社内システム構築を行い、Workatoを使用した業務の効率化に力を入れています。
コインチェック社のシステム運用管理部は、一般企業のいわゆるIT部門や情シスと呼ばれる部門であり、SaaSなどのシステム管理や社員のインターネット利用時のログなどの分析を行っています。はじめは、システム運用管理部内の業務の効率化のために、システム統合や自動化に最適なプラットフォームを模索していました。それと同時に、近年のビットコインやイーサリアムなどの暗号資産の市場拡大とともに急速にユーザーが増加している状況の中、事業部からの要望を聞いていく中で膨大の一途をたどる業務オペレーションを効率化したいという声も上がっていました。中でも最も効率化したいものの一つとして挙げられていたのが、Coincheck上で提供しているユーザー間チャットサービスのモニタリング業務でした。日々一万件ほどのチャット内容に対して、ガイドラインに沿った利用がされているか、規約違反の不適切な発言はないかなどを、フィルタリングワードで検索をかけて1件ずつ担当者が確認し、検知した場合は記録していくという非常に時間のかかる作業を行っていました。
チャット機能の自動モニタリング
ビジネス事業部での自動化フロー開発の実施
民主化されたプラットフォームにより、各ビジネス事業部のエンドユーザが自主的に自動化の開発に取り組むことが可能
チャット機能のモニタリング業務を96%工数削減
セキュリティ・ガバナンスの確保
カスタマーサポート部でのチャット機能のモニタリングを自動化することにより大幅な効率化が実現し、1ヶ月130時間かかっていた作業が5時間/月に大幅短縮。件数では、1日1万件のモニタリング作業が1日100件程度までに短縮されました。また、カスタマーサポート部だけでなく、経理部門や法務部門など合計6、7部署でもWorkatoによる業務自動化が実現しており、全社的にも効率化の効果により飛躍的なビジネスインパクトが出ています。また、数値的なROI以外で高く評価している点としては、こういった全社的な自動化の取り組みを、ITエンジニアだけでなくビジネス事業部の各担当者も率先して行えているところが挙げられます。従来のIT部門の役割としては、各事業部からの自動化要件やニーズを吸い上げ、要望にあうシステムを作り上げるといったところが期待されていました。しかしその場合、要件定義から実装・さらには手戻りからの細かい修正までの工数が、直接ITエンジニアへの負荷となることで人的リソースの不足につながり、ITチームの本来のミッションであるプロダクト開発の遅延や、リソース増員でのコスト過多をもたらす傾向にありました。それが、今回民主化されたプラットフォームを持つWorkatoを導入したことで、レシピの開発はITエンジニア任せではなく、業務を通して課題を明確化できる事業部のユーザーが実際に取り組むことができるようになりました。今回紹介したチャット監視の自動化も、IT部門で大枠は作り、要件に応じた細かいレシピの調整などはカスタマーサポート部側で行うという流れでアジャイル開発ができています。そうすることにより、各事業部のユーザーもどうすれば業務の効率化ができるのかを常に念頭に入れ、積極的に新しい改善に取り組むことができる環境になっていることが、Workato導入で得られた中でも一番大きな成功だと確信しています。